エルドアン大統領が勝利を確実にする中、トルコリラは過去最低値付近で揺れる

[1/2]2021 年 11 月 23 日にトルコのイスタンブールで撮影されたこのイラストでは、トルコ リラ紙幣の隣に米国の 1 ドル紙幣が見られます。ロイター/Murad Sezer/イラスト/ファイル写真 ライセンス権を取得

［ロンドン ５月２９日 ロイター］ - タイイップ・エルドアン大統領が日曜日の大統領選挙で勝利を確実にし、ますます権威主義的な統治を３０年に延長する中、トルコリラは対ドルで過去最安値付近で変動した。

アジア時間の同通貨は１ドル＝２０．０５ドルで、金曜日に付けた過去最安値の２０．０６円にわずかに届かなかった。

リラは通常の取引時間前に急騰する傾向があり、年初以来6％以上下落し、経済の好不況サイクルが蔓延する中、過去10年間でその価値の90％以上を失った。インフレと通貨危機の発生。

2021年の危機以来、当局は外国為替市場でますます実践的な役割を担うようになり、日々の値動きは不自然に小さくなり、ほとんどが為替相場の下落を記録する一方、為替と金の準備高は減少している。

ブルーベイ・アセット・マネジメントのティム・アッシュ氏は「現在の体制は持続可能ではない」と述べた。 「外貨準備が限られており、実質金利が大幅にマイナスとなっているため、リラへの圧力は大きい。」

エルドアン大統領は、何年にもわたる経済混乱にもかかわらず、野党が逆転すると約束した非正統的な経済政策のせいだと批判者が非難して勝利した。

テリマーの株式調査責任者、ハスナイン・マリク氏は「エルドアン氏の勝利は外国投資家にとって何の慰めにもならない」と述べた。

「最も楽観的な人だけが、エルドアン大統領が政治的に十分に安全だと感じて正統的な経済政策に戻ることを期待しているだろう。」

２週間前の選挙第１回投票でのエルドアン大統領の驚くべき好成績は、経済政策変更への期待が薄れる中、トルコの国際債券の下落と債務エクスポージャーの保険コストの高騰を引き起こした。

同国のドル建て国債は先週、少なくとも半年ぶりの安値に下落する一方、クレジット・デフォルト・スワップ（ＣＤＳ）を通じたトルコ債務へのエクスポージャーの保険コストは７カ月ぶりの高水準に上昇した。

トレードウェブのデータによると、月曜日の時点で２０３６年満期債券は安定している。 CDSも金曜終値666ベーシスポイント以降は堅調だった。 選挙前は４８０ｂｐ程度だった。

エルドアン大統領は勝利演説で、インフレが最も緊急な問題であることを認めたものの、中銀の政策金利が２年前の１９％から８．５％に引き下げられたことを受けて、インフレも低下すると述べた。

アナリストらはエルドアン新政権がどの程度の経済変化をもたらすかについて慎重だった。

顧問会社テネオの共同社長ウォルファンゴ・ピッコリ氏は電子メールでのコメントで、「エルドアン大統領が完全に正統派の経済アプローチを採用する可能性は低い」と述べた。

「しかし、2024年3月の地方選挙に向けて時間を稼ぐことを目的として、現在の異端的なアプローチに何らかの調整が加えられる可能性がある。」

米国だけでなく欧州の多くの市場も祝日で休場のため、月曜日は取引が薄くなることが予想されている。

Karin Strohecker によるレポート、シンガポールの Ezgi Erkoyun、Ankur Banerjee による追加レポート、Alexander Smith、Sharon Singleton、Diane Craft による編集

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